「たらちねの….」
「ちはやぶる…」
「ひさかたの…」
万葉の枕詞に触れるたび、
はるか昔、学生時代にまどろみの中で耳にした和歌の響きと歌に詠まれた景色がおぼろげに浮かびます。
なかでもなじみ深い「ぬばたまの」は、アヤメ科の多年草ヒオウギ(檜扇)の黒々と光る種子“ぬばたま”に由来するもの。
女性の艶やかな髪や夕闇、夜、月や夢など“黒”を想起することばを導き、数多くの名歌に登場します。
塩野では、この『ぬばたま』を 漆黒の黒糖羊羹の銘としております。
大粒栗がひときわ目をひく「栗羊羹」
さっぱりとした後味と上品な薄墨色が特長の「塩乃羊羹」
丹波大納言の風味豊かな「京の梅」(小倉羊羹)
これらの3種羊羹の脇にひっそりと控える『ぬばたま』は、長年ご贔屓くださるお客様の中にもご存知ない方がいるほど、隠れた存在です。
この「ぬばたま」、実に一棹の1/4にあたる量の<波照間島産純黒糖>が含まれています。
程よい塩味と複雑な甘み、ビターな後味で評判の波照間黒糖の特性を活かすため、銅製のサワリで一気に煉りあげる艶やかな羊羹は、初めて口にされる方の誰もが驚くほど強烈な“黒糖感”。
油断するとむせてしまうほどパンチある仕上がりは、黒糖好きの方にもご満足頂けるものと存じます。
余談ですが、冷蔵庫で品よく冷やした「ぬばたま」も一興です。
いま、まさに出荷の最盛期を迎えつつある沖縄産黒糖を存分にご堪能頂ける一品、ぜひご賞味くださいませ。
※全国へのご配送も承っております。詳細はお電話にてお問い合わせくださいませ。
【御菓子司塩野】
Tel:03-3582-1881
営業時間:10:00〜17:00
日曜定休
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